痩せるの定義
前提として今回は、体型の見た目が良くなりたい人向けに解説しています。もし体重計に乗って表示された数字を減らすことが目的なのであればこの記事にはそのことについては言及していないのでご了承ください。
私は“痩せる=体脂肪量が減る”と定義付けしています。なぜなら体型の見た目を良くするには体脂肪量を減らす必要がありからです。
体重を減らしたいのか見た目が良くなりたいのか目的が混合している人が多々見受けられます。
多くの人が痩せたいと思うのは、体型の見た目が良くなりたいという理由からだと思います。体型の見た目を良くしたいのであれば、例え体重計に乗って表示された数字が減っていたとしても、見た目が良くなければ満足しないはずです。逆に数字が変わっていなくても見た目が良ければそれでいいはずです。
見た目を良くするには体脂肪量を減らすことと筋肉量を増やすことが重要です。そのためにもいずれも食事と運動が必要です。筋肉量を増やす方法については別に記事で説明しようと思っています。今回は体脂肪量を減らす方法について解説していきます。
体脂肪量を減らすには
体脂肪量を減らすには消費カロリー>摂取カロリーにすることです。つまり摂取カロリーを消費カロリーより少なくするということです。これが逆(消費カロリー<摂取カロリー)になると体脂肪量は増えます。
カロリーとは熱量(エネルギー)のことです。車でいうガソリンみたいなものです。
では、消費カロリーと摂取カロリーについて解説していきます。
消費カロリーは、基礎代謝と活動量で決まります。
基礎代謝は、体温維持や心臓、呼吸などによって消費されるエネルギーのことで、これは体重(体脂肪量や筋肉量)、年齢、性別によって異なります。運動をせずに体を動かさなくても基礎代謝分のエネルギーは消費されます。基礎代謝を上げるには筋肉量を増やすこと効果的でもっとも重要だといえます。
活動量は運動のことです。デスクワークの人と立ち仕事をしている人では大きく活動量が変わってきます。これはどのくらい体を動かしたかによって変動します。
この二つで消費カロリーは決まります。
摂取カロリーは食べたものによって決まります。食べ物には栄養があり栄養に含まれるカロリーは種類によって異なります。主な栄養素は3つに分けられ、三大栄養素と呼ばれています。その3つとはタンパク質・脂質・炭水化物のことです。
タンパク質(protein)・脂質(fat)・炭水化物(carbohydrate)のそれぞれの頭文字をとってPFCとよび、そのバランスや比率のことをPFCバランスと言います。
それぞれの栄養の1gに含まれるカロリーは以下の通りです。
- タンパク質1g=4kcal
- 脂質1g=9kcal
- 炭水化物1g=4kcal
例えば炭水化物を100g摂取したら100×4で400kcalを摂取したことになります。
1日の消費カロリーが2000kcalだとしたら摂取カロリーを1800kcalにすれば200kcal分、体脂肪が減ります。
体脂肪1kgを減らすには7200kcalを消費する必要があります。
つまり消費カロリーが摂取カロリーを200kcalずつ上回っていけば36日後に7200kcal消費し、体脂肪量を1kg落とすことができます。
数字上、摂取カロリーを0(何も食べない状態)や極端に少ない数字にすればもっと早く痩せることができると思われますが実際は違います。人間の身体はホメオスタシスという機能により基礎代謝などを下げて消費カロリーを下げてしまうからです。生命維持のための防衛反応のようなものです。良い体型を維持するためにも時間をかけて痩せていくことを心がけましょう。そして極端に摂取カロリーを低くすることは絶対にしないでください。
消費カロリー>摂取カロリーの状態ができれば次に意識すべきことは摂取カロリーの内容です。
ここで重要になってくるのがPFCバランスです。栄養素からとったカロリーをそれぞれどのくらいの比率にするかを決めます。先ほど説明したようにカロリーは栄養の種類によって異なります。どういうことか例をあげて説明していきます。
摂取カロリーを1800kcal以内にしてPFCバランスを3:2:5にしたとします。
摂取カロリーを1800kcalに対してタンパク質(P)が3割、脂質(F)が2割、炭水化物(C)が5割ということです。
その場合、摂取できるカロリー数とグラム数は、
- タンパク質 540Kcal÷4=135g
- 脂質 360kcal÷9=40g
- 炭水化物 900kcal÷4=225g
となります。
計算方法ですが、1800×0.3(3割)で摂取できるタンパク質のカロリー540kcalが出ます。タンパク質は1g=4kcalなので540÷4で摂取できるグラム数135gが出ます。脂質と炭水化物の摂取できるカロリー数、グラム数も同じように計算できます。
なぜこのPFCバランスが重要なのかは、こちらの記事で解説しています。↓
今回はここまでです。ご清覧いただきありがとうございました。